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Partnership

G7広島サミット レガシー・プロジェクト「若者たちのピース・キャラバン」にて、G7/G20 Youth Japanが政策デザインワークショップを実施しました
November, 2023

へいわ創造機構ひろしま (HOPe) が主催するG7広島サミット レガシー・プロジェクト「若者たちのピース・キャラバン」のアメリカ・カナダコースにおいて、カナダの若者との対話ワークショップの実施を、G7/G20 Youth Japanが担当しました。ワークショップは2023年11月16日(木)にカナダ・バンクーバーのブリティッシュ・コロンビア大学にて行われ、「若者たちのピース・キャラバン」アメリカ・カナダコースに参加する5名の大学生・大学院生と、カナダの若者5名が参加しました。デザイン思考に基づいて設計されたワークを通じて、日本とカナダの文脈を相互に共有しながら議論を進め、国際社会に向けた提言を作成しました。在バンクーバー日本国総領事館の岡垣さとみ首席領事ご臨席のもと、プレゼンテーションを実施しました。

G7広島サミット レガシー・プロジェクト「若者たちのピース・キャラバン」は、核兵器のない平和な世界の実現を目指し、広島県と広島県内の団体が共同で設立した団体であるへいわ創造機構ひろしま(HOPe)が主催し、外務省が後援する事業です。イギリス・フランスコース、アメリカ・カナダコース、ドイツ・イタリアコースの3つのコースが実施され、いずれのコースも広島県内外の高校生・大学生・大学院生、5名ずつが派遣されています。現地の人々が再度G7広島サミットを想起し、広島への関心を更に高めつつ、核兵器問題をはじめとした幅広い地球規模課題の解決に向けた機運向上を図ることを目的とし、各地で若者同士の対話イベントが実施されました。

※「若者たちのピース・キャラバン」の実施詳細はこちらのページをご覧ください

アメリカ・カナダコースの一行は、2023年11月13日(月)に、アメリカ・カリフォルニア州のモントレーにあるミドルベリー国際大学院モントレー校を訪問。同大学院に設置されているジェームス・マーティン不拡散研究センター(James Martin Center for Nonproliferation Studies)の研究者や学生に向けて、広島における原爆被害の実情や、G7広島サミットにおける「核軍縮に関するG7首脳広島ビジョン」、広島における平和教育と今後の展望などをまとめたプレゼンテーションを実施しました。その後、プレゼンテーションの内容に基づき、不拡散・テロリズム学コースで学ぶ学生とのディスカッションに臨みました。他に、研究者による講話や研究事例紹介、学生同士による交流が行われました。

その後一行は、カナダ・バンクーバーに移動。バンクーバー滞在中は、在バンクーバー日本国総領事館や日系文化センター・博物館などを訪問。その日程中である2023年11月16日(木)に、カナダの若者との対話ワークショップ「政策デザインワークショップ」に臨みました。カナダから参加した5名は、カナダにおけるY7 Summitの主幹団体であるNPO・Young Diplomats of Canadaのメンバーで、いずれも過去に、Y7 Summit 2023 JapanをはじめとするY7 Summitの代表参加経験を持っています。計10名の参加者は、ブリティッシュ・コロンビア大学 アジア研究所内の会場に集まり、午前10時から午後4時までのワークショップに臨みました。

デザイン思考のコンセプトのもとに設計された「政策デザインワークショップ」では、「互いの背景への共感」「課題の特定」「解決策のプロトタイピング」という3ステップが設けられています。異なる文化的背景がある参加者同士であっても、相互理解のもとに地球規模の課題を解決する方法を発想し、建設的な議論を行うことができるような設計になっています。今回は、アメリカ・モントレーでの核不拡散に関する議論を踏まえつつ、「平和」の概念を幅広く捉えるために、「課題の特定」のプロセスにおける中心の問いを「世界の平和を阻んでいる要素は何か」に据えて議論を行いました。

午前中は、アイスブレイクとして、デザイン思考による協働のコツを掴むための「マシュマロチャレンジ」からスタート。その後、相互の政策的関心を自己紹介する「互いの背景への共感」のプロセスを経て、「課題の特定」のためのブレインストーミングを実施しました。2つのチームに分かれてワークを行い、それぞれ2つずつの課題を設定。午後には、選択した2つの課題のそれぞれについて、「私たちに何ができるか」という質問(”How might we?” questions)を定めた上で、課題に向けての解決策を考えていきました。

一つ目のグループは、1つ目の課題として「気候変動に起因する避難民の存在」について議論に取り組み、災害発生後の公平な資源配分のあり方や、災害発生時のリスク軽減のための事前計画のあり方について、意見を交わしました。また2つ目の課題として「政策形成における多様性の確保」を取り上げ、政策形成過程における多様性確保の制度化および評価のあり方、そしてマイノリティグループの政策形成過程への参画を保障する方法について議論しました。

二つ目のグループは、1つ目の課題として「人種及びジェンダーに基づく暴力」について議論に取り組み、無意識の偏見や否定的な見方を減らす方法や、既存の施策や法律におけるギャップや障壁を取り除く方法についてアイディアを出し合いました。また2つ目の課題として「土地や資源の管理」について話し合い、主に先住民等の同意・合意を得る必要性や、政策提言や法整備による制度変革の必要性について意見が出されました。

 

発表の様子は、在バンクーバー日本国総領事館の岡垣さとみ首席領事にご見学いただき、参加者への激励の言葉をいただきました。また発表の様子は現地の日系人メディアにも取り上げられました。
 

<参考記事>
「G7広島サミット レガシー・プロジェクト「若者たちのピース・キャラバン」で日本とカナダの若者が議論・交流会」

 

※一連のアメリカ・カナダコースの活動記事は、こちらからご覧いただけます
※帰国後の報告会の様子は、こちらからご覧いただけます​​

 

G7/G20 Youth Japanでは、若者たちが政策形成に関わることに対する障壁を下げ、国際問題解決に対する関心を高められるよう、今後もPolicy Design Workshopの実施を通じて啓発活動を行ってまいります。

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